« 「敬意を表する」コンサートのマナー | メイン | 頑張る姿 »

八朔(はっさく)八月一日

51XBAR3ZJ4L__AA240_.jpg


八朔(はっさく)は柑橘系の果実ではありません。
古くは八月一日に物品を贈答して祝する日。
農家ではその年の新しい穀物を取り入れて祝いをする日。
朝廷や幕府がこの式を始めたのは鎌倉時代ごろと言われ、
徳川時代に幕府の重要な行事となっていました。
江戸時代は天正十八年八月朔日(ついたち)だったので
「八朔」といって、幕府にとっては式日となり、庶民にとっ
ては祝日となる。この日は諸大名や直参旗本は江戸城
に登城して将軍家に忌諱を申し上げていた。(武家の
間では主に下級武士が上役に対して贈答する習慣が
あった)
諸大名は白帷子(しろかたびら)、長袴を着用し、太刀、
馬代をお祝いとした。
またこの日は吉原の花魁(おいらん)たちも白無垢の
小袖を着て花魁道中をしていた。
五節句と等しい佳節となったのである。武家社会の
故実をひもといてみたのだか、温故知新、慣習は社
会の変化とともに様子を変えながらも、いきづいて
いる。
ちなみに「武江年表」には開巻第一頁が八朔で始まっ
ている。【1590年天正十八年八月一日、台駕はじめて
江戸の御城へ入らせ給へり。その頃の城の辺りは、
葦沼等で田畑も多からず、農家寺院も少なく、所々に
散在し、慶長に至って始めて山を裂き地をならし、川
を埋め溝を掘り、士民の所居を定た、やがて万世不
易の大都会となる。】とある。
泰平の世のはじまりはこうして、私達の想像に及ぶも
のではないが、百万都市となったのであるが、古(いに
しえ)におもいをはせて遠い時代をひもとくのも、何とも
興味深いことではないだろうか。


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 いしいようこ カテゴリー 祭

----------------------------------------------

フォト : 定本「武江年表」(上・中・下あり)
マナー文化教育協会のマナー推薦本でも紹介しています。
http://booklog.jp/users/manaken

About

2007年07月31日 08:05に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「「敬意を表する」コンサートのマナー」です。

次の投稿は「頑張る姿」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35