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言葉のおもみ

「ものは言いよう」という日本の古いことわざがあります。

言葉は、ほんの一文字の組み合わせで相手を傷つけたり、

より丁寧で感じよく受け取られることにもなるほどに大切

な表現の業(わざ)であると日頃思っておりました。

先日、十数年師弟の関係にあります「ある方」とお話をす

る事がありました。もろもろの話題は、ひとときの思い出

として残るもの、そして少々難しい内容のものまで多岐に

わたりました。

私がこれからお話しすることは、言葉の表現はお互いの付

き合いの程度とか信頼によって違うのであまり深く考える

ことではないと感じられる方も多いとは思いますし、言葉

の発し方や受け取り方もお聞き下さる各々で全く異なって

いるのが自然だと考えているため、参考にされることでス

キルアップができたり受け答えがスマートになる類(たぐい)

のものではありませんが、私は「ある方」とのお話の中で

のひと言が、味わいのある心のこもった美しい表現であり、

その言葉は心を打つものであったので、ぜひお伝えしたい

と思った次第です。

ではその会話のストーリーをお話致しましょう。

ここで登場する人物を、あらかじめ

師弟の関係の師 : A

師弟の関係の弟 : B

話の中で登場する人物 : C

と定めておくことにします。

AとBはある試験会場でCさんと面談を致しました。

Cさんは受け答えも立派で、当方の教室でもっと深く学び

たい希望もありましたので、AもBも共にこれから指導す

るという立場でCさんと接しました。後日、筆記試験の分

野も拝見しましたが、なかなかの高得点でした。当方のテ

キストをなく勉強されており、楽しんで試験を受けられて

いるご様子は、面談中のにこやかな表情からも十分感じ取

れました。ですが、なぜかご自身をアピールする上で、「第

一印象の大切さ」という点に無頓着な部分が見られるとこ

ろが少々おしいですね、とAもBも同様に思いました。B

は指導している者として、流行を取り入れることも大切で

すが、ただ高価なものや流行の先端のものを身につけるこ

とだけが素敵ではなく、その方に「合った」身だしなみが

大切だと感じたのです。Aは衿もとから胸の部分を指しな

がら、「C様のこのあたりのところを美しくしてさしあげた

いの」と、やさしく丁寧な言い方でお話をされました。決

して胸もとがよごれていたわけではありません。ひとそれ

ぞれ言葉の表現はさまざまですが、一般的には、あの方は

ここのところをこうしたり、こうした方が・・・・・・などの、

少々おせっかいな言葉で表される事が多いのではないでし

ょうか。Aは言葉だけではなく、それを発する表情からも

自然に相手に対する思いやりの心、相手を大切に思うとい

う精神が十分くみとれる「して差し上げたいの」という語

尾を選ばれ、短い言葉ではありますがBはここに言葉のお

もみを感じながら、そうですね、と短く申し上げました。

AとBとの会話は終わり、マナーは基本的な心得から対応

へと、更にその人のもつ個性を磨きながら人格へとつづく

のでは、と思い巡らす日常が何事もなく続いていたのでご

ざいます。

冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Angel カテゴリー マナー(言葉)

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2007年07月05日 19:11に投稿されたエントリーのページです。

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