日本の文化を伝える活動をしていると、「江戸文化」について話を頼まれることがあります。天下が泰平で、戦争がなく、世の中が安定すると文化が栄えます。特に庶民の文化が栄えます。平安時代に宮中で行われていた行事も、少し形を変えて庶民の行事として広がっていきました。例えば、間もなく訪れる「ひな祭り」。人形を飾るというスタイルも江戸時代に始まったようです。
行事だけではありません。現代の私たちが日常便利に使っている物も、江戸時代にその原型を見ることができます。例えば「宅急便」。その原型は江戸時代の「飛脚」です。東京ー京都間が70時間、約3日という速さだったようです。そして、モバイル品の数々。「折りたたむ」「コンパクトにする」「携帯する」「携行する」という発想は江戸時代の人の得意とするところでありました。旅好きの彼ら、しかしながら、その移動手段は「歩き」。となると、荷物は最小限にまとめなくてはならなかったのです。そのためのお役立ちグッズは、煙草入れ、矢立、ソーイングセット、火打ち道具、はては携帯用枕に懐中燭台まで…。
そして「マナー」。これも江戸時代に学ぶところがあります。「傘かしげ」「肩引き」「かに歩き」…。このようなしぐさをとれないとスリに狙われたのだそうです。江戸っ子としてルールを守ることが「マナーの基本」である「安心、安全」につながったようです。
1657年の「明暦の大火」俗にいう「振り袖火事」以来、民家の密集を避けるために両国橋をかけ庶民の住まうスペースの拡張を図ったことが、結果として、地方からの人の移住を促しました。全国津々浦々から集まった異種な人たちの集まり。言わば人種のるつぼ。その中でうまく暮らすための知恵としてのマナーが、「江戸しぐさ」として伝わったのでしょう。
【江戸から学ぶ】ことが現代社会を生きるヒントにもなるかも知れないですね。
冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Usagi カテゴリー マナー