
「細雪 ささめゆき」 なんと格調高い美しい舞台なのでしょう!
細雪の観劇に帝劇に足を運びます。入場のさい求めたプログラムは、紅枝垂を中心に美しい「細雪」の文字。題字は、谷崎淳一郎夫人の松子様。表紙からすでに、四人姉妹の物語。あの美しいきもの姿の昭和絵巻を彷彿させてくれます。なんと美しいプログラムでしょう…!「細雪」は戦前迄大阪文化の中心であった船場の旧家、蒔岡家の四人姉妹を主人公に、時代の波で滅んでいく旧家の暮らしを綴った物語です。
谷崎淳一郎のこの文学は、昭和41年芸術座で上演され大ヒット。美しき昭和絵巻と評され、これ迄1200回をこえる上演を記録しているとのことです。美しい四姉妹が、次々にきものを替えて登場する華やかさ、きものの虫干しの場面の豪華さは、観客の目を楽しませ、女優の、個性あふれるパフォーマンスと耳に入る関西弁は、活字を追う理解と異なり、美しいのです。
京都の花見の枝垂桜を映して、降り出した細い雪がラストシーン。そして、終幕の紅枝垂は圧巻です。そこに四人姉妹の美しいきもの姿。客席への丁寧な立礼姿は、いつ迄も目に残ります。この細雪は舞台のみならず、映画でも度々上演され、観客を魅了していました。白黒からカラー映像に至る迄、魅力いっぱいの女優が四人姉妹を演じていました。(京まち子・山本富士子・若尾文子・吉永小百合などなど)この魅力的な谷崎文学を、幾度も読み返してみました。日本の美しい情景が、四季を通して描かれていますし、四人姉妹の営みも様々に、心に響き感動でした。私も、四人姉妹の四女、この妙子の生き方は、現代では当たり前のようですが、それぞれに美しい花を咲かせています。舞台は、見所いっぱいの格調高い美しいものでした。
映画「春の雪」にご出演の三谷侑未さんのご案内で、この度、四人姉妹のごとく、麗しい女性とともに、帝劇に足を運びました。三谷さんによい席を予約していただき、お誘いした甲斐がありました。(映画のお手伝いをしたご縁がきっかけで、またとない機会を得たしだいです。)きもの姿はなんと美しいことでしょう。コーディネートの見事さ。きものの柄に色づかいに目をみはり、次女役の賀来千賀子さんのお声がまた魅力的でした。彼女はかつて、1982年にポスターのきものモデルで私たちにはおなじみ。大人の女優へ成長しておいでです。三谷さんにサンクスカードをしたため、心ばかりの差し入れを楽屋へとお願いして、帝劇を後にしました。
皇居の緑を眺めながら、ワインとともに、和の文化に、ストーリーに、美しいきもの姿にと、感動を述べながら、豊かな時を持ったことを加えておきます。プロムナードから始まり、非日常はまたまた元気にしてくれます。
「さまざまのこと思ひ出す桜かな」 芭蕉
冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 いしいようこ カテゴリー 季節の話題
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フォト : 細雪ホームページより
http://www.tohostage.com/sasameyuki/index.html