大学生の頃、アメリカ西海岸にホームステイをしました。私がステイした家庭はお父さんとお母さん、それに高校生と中学生の女の子の4人家族でした。ホームステイの初日、私は初めての経験で本当に緊張していました。その家に到着すると家の中がなんだかにぎやかです。近所の子供たちが日本人が来るのを興味津津で待っていてくれたのです。私はとっさに持ってきた折り紙を出して子供たちの目の前で鶴を折りました。子供たちも真剣に私の手元を見つめています。私はみんなに折り紙を配ってリビングは折り紙教室となりました。鶴は難しいと思い、箱を手本を示しながら折りました。そのあとも風船や奴さんなど思いつくままに折って見せました。その家のお母さんも「日本人は器用ね」と感心していました。私はみんなと一緒に折り紙を折ったことで初対面の緊張が解け、すんなりとその家に溶け込むことができました。
月日は流れ、私は結婚し娘も二人生まれました。娘たちが小学校の低学年だった頃、今度はそのステイ先のお母さんが日本に友人と遊びにくるという知らせがありました。私は彼女たちの滞在先である新宿のホテルまで娘二人を伴って会いにいきました。
当然、娘たちは英語はわかりませんが毎年クリスマスにプレゼントを贈ってきてくれる‘アメリカのおばあちゃん’に何かしたいと、千代紙を持ってでかけました。私が‘おばあちゃん’やその友人とティールームで話をしている間、娘たちはそばで12枚の折り紙を飾り折りして毬の形にする十二個玉というのを作っていました。そして出来上がった十二個玉を‘おばあちゃん’とその友人に差し出したのです。‘おばあちゃん’たちはとても喜んで宝物にすると言ってくれました。そして「日本人は本当に器用ね」とほほ笑んでくれました。娘たちのありがとうの気持ちの詰まった十二個玉は遠くサンフランシスコまで空を飛び、ステイ先のリビングを飾ったのでした。
冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Fuwari カテゴリー マナー心
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フォト : 十二個玉