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啓蟄の前の一面の雪

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先日、銀座のはずれの駐車場を出るとき、どこからともなく沈丁花の甘い香りがして足を留めました。風は冷たいのに、この甘い香りに背筋が伸びました。

ところで、早春に咲く花の色は黄色が多いというのは本当でしょうか?
ある新聞記事によると、虫たちもそれぞれに好みの色というのがあるというのです。虫の好みに合わせて花は競うように様々な色を進化させた。一方、虫の方も花が多様になるのにともない種類を増やした。これを「共進化」というのだそうです。多様化した花と虫、黄色はどの虫にも好かれる色だそうです。
春とは名ばかりのこの季節には、様々な虫を集めるために黄色がよいということになります。
しかし、果たして虫が私どもと同じ色の感覚で捉えているのでしょうか…?
やはり花の香というのも大切な要素かもしれませんね。梅、沈丁花、スイートピー…。春の始まりに咲く花には甘い香りを放つものも多く見られます。
この甘い香りのおかげで、土の中から出てきたばかりのお腹を空かせた虫たちも、途方に暮れずに美味しい蜜にありつけるのでしょう!
3月5日は二十四節気の【啓蟄】です。
冬ごもりをしていた虫たちが、土の中から出てくる…そんな時節です。
【啓蟄】の前は地中の温度が地表の温度より高いのです。ある時地中の温度と地表の温度が同じになります。そして、【啓蟄】の頃になると、地中の温度より地表の温度の方が高くなります。地中にいる虫たちは、この微妙な温度の差を感知するのです!
自然の営みは不思議ですね。

啓蟄を前にした今夜、表は雪です。黒褐色の土は白く塗り替えられていきます。
土の下の虫たちはわかるのでしょうか…?

大地は春を体温のように感じて虫たちに伝えるでしょう。沈丁花の香りとともに。

冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 usagi カテゴリー しきたり

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イラスト : もぐら

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2009年03月05日 14:35に投稿されたエントリーのページです。

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