« 春の里山 | メイン | あなたの敬語、大丈夫? »

見習いたい「江戸しぐさ」

edoshigusa-01.jpg


 先日駅の構内を歩いていると1枚のポスターが目に止まりました。いつも目にしているマナーのポスターとはちょっと違っていて、そこには「江戸しぐさ」のひとつが描かれています。
 「江戸しぐさ」とはもともと江戸の商人たちが工夫を重ねて磨き上げてきた人付き合いのノウハウです。しぐさは仕草ではなく思草と表記するそうです。もともと商人(あきんど)しぐさ、繁盛しぐさといわれ多岐にわたる項目が口伝によって受け継がれたといいます。
 主なしぐさとして
・傘かしげ・・・雨の日に互いの傘を外側に傾けて濡れないようにすれ違うこと
・肩引き・・・道を歩いて、人とすれ違う時左肩を路面に寄せて歩くこと
・時泥棒・・・断りなく相手を訪問し、または、約束の時間に遅れるなどで相手の時間を奪うのは重い罪にあたる
・うかつあやまり・・・例えば相手に自分の足を踏まれたときに「すみません、こちらがうかつでした」と謝ることで、その場の雰囲気をよく保つこと
・七三の道・・・道のど真ん中を歩くのではなく、自分が歩くのは道の3割にして、残りの7割は他の人の為にあけておく
・こぶし腰浮かせ・・・乗合船などで後から来る人の為にこぶし一つ分腰を浮かせて席を作る事
等が挙げられます。
江戸時代から伝わるしぐさは、どれもマナーの基本となることばかりで、今にも通ずるものです。このような小さな心遣いでもマナーを心掛けることで、皆が気持ち良く過ごす事ができますね。
 もうひとつ、「念入れしぐさ」というものがあります。焦らず注意深く、念には念を入れて。つまらない失敗をしないために、常に心掛けておきたいことです。江戸時代には、火のチェックからお客様の忘れ物までを用心深くチェックする、この「念入れしぐさ」という習慣があったそうです。自分の不注意で相手に迷惑をかけない思いやりにも繋がります。日々の生活でも忘れ物や家の戸締り、火の始末のチェックを怠らないこと、また、会社などでは電話口などで相手の名前や電話番号を復唱する。他にも提出物の内容チェックなど、様々な念入れしぐさがあります。
 今の時代、何かとスピードが喜ばれる慌しい世の中ですが、それによって粗雑な対応になってはいけません。「念入れしぐさ」で丁寧に物事を進めた方が、最終的には良い結果をもたらします。
 江戸の商人が伝えたこの「江戸しぐさ」は現代に働く者の自分向上術のヒントが満載です。是非この教えをこれからも見習っていきたいものです。


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 ☆ Fain ☆ カテゴリー 仕草

----------------------------------------------------

フォト:江戸仕草ポスター

About

2009年04月24日 12:03に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「春の里山」です。

次の投稿は「あなたの敬語、大丈夫?」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35