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『日立目白クラブ』

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 日立目白クラブ1階の待合室の窓からは早春の暖かい日射しがあふれ、都会の喧騒から離れた昭和初期の荘厳な空間は、私たちを静かに招き入れてくれました。
 ここ日立目白クラブは、1928年に近衛公爵邸跡地に学習院が高等科寄宿舎を建設し、昭和寮と命名されて1941年まで名門名家の子弟が集う場として使われていました。終戦後は様々な目的に使用されていましたが、1952年に日立製作所が譲り受けて以来、社員の福利厚生施設として利用されています。
 往時のままに守られている建物は、明快な直線の幾何学模様を特徴とするアール・デコ調のスパニッシュ様式(当時アメリカで流行していた)です。アール・デコは、草花や鳥、虫などを題材に華やかな曲線模様を描くアール・ヌーヴォーに対して、機能的な美しさを追求した様式です。上流階級の子弟校として名高い英国イートン校の寮を範にしており、建物の設計は宮内省内匠寮(たくみりょう)の権藤要吉技師で、東京都景観条例に基づく「東京都選定歴史的建造物」にも選定されています。権藤技師は、旧浅香宮邸(現東京都庭園美術館)、旧李王家邸(現赤坂プリンスホテル旧館)の設計者としても有名です。
 この格式あるクラブの2階の洋室で、ランチをいただきながらテーブルマナーを学びました。窓の外からは庭の緑を求めて集まった野鳥の囀りも聞こえてきます。お皿に運ばれてくる春の彩りと香り、芳醇なソースの美味を堪能しつつ、目白クラブが辿った高貴な歴史に思いを馳せ、私たちの五感は優美な空気に包まれました。

冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Marin  カテゴリー 文化

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フォト : 日立目白クラブ

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2010年03月05日 09:36に投稿されたエントリーのページです。

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