
春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山
この歌は持統天皇の歌で百人一首にも選ばれています。『春が過ぎて夏が来たらしい。夏になれば衣替えのために真っ白な衣を干すという天の香具山に』という意味です。この歌が詠まれた頃、つまり7世紀頃の日本の気候は今よりもっと寒暖の差が無かったかもしれないという説を読んだことがありますが、それでも木、土、紙でできた日本古来の家屋でクーラーもなくヒーターもなく過ごすのは大変なことだっただろうと思います。だからこそなのかもしれませんね、日本人が季節の移ろいに敏感なのは。
6月1日に制服が冬服から夏服になる学校が多いですが、最近ではもっと柔軟にその前後、一週間とか一ヶ月の間は気候にあわせてどちらを着てもいいというところがあるようです。私が通っていた高校の冬服は、男子は紺色の詰襟、女子は紺色のセーラー服でした。つまり紺一色です。それが6月になると男子は白いワイシャツにグレーのスラックス、女子はセーラーのままですが、襟、カフス、リボン、スカートをのぞき、白にかわりました。夏服にかわった途端、学校全体が明るくなったような気がしたのを覚えています。
気候に合わせて着る物をかえるのは、過度な冷暖房を防ぎ、地球温暖化防止にも役立ちます。寒いときには暖かい服、暑くなったら涼しい服にかえることは理にかなったことです。クールビズを採用して‘夏でもスーツにネクタイ’といういでたちの男性が減っていくのはいいことだと思います。
そして、着るものだけではなく、インテリアの‘衣替え’もしてみてはいかがでしょうか? クッションを涼しげな色合いに、そしてカーテンを薄手のものに、それだけで家の雰囲気が涼しくなります。季節感を大切にできるのも心の余裕の一つかもしれませんね。
冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Fuwari カテゴリー 季節の話題
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フォト : 百人一首 『春が過ぎて…』