
夏の風物詩として親しまれているのが、入谷鬼子母神を中心として7月6日から8日まで開催される入谷朝顔まつり(朝顔市)です。言問通りに120軒あまりの朝顔業者と100軒あまりの露店が並び、毎年40万の人々が夏の風物詩を楽しんでいます。
朝顔は、ヒルガオ科サツマイモ属の一年草で、奈良時代の末期に遣唐使が種子を薬用として持ち帰りました。種子は牽牛子(ケンゴシ)と呼ばれる生薬で、大変貴重な漢方薬であったため、古来中国では牛を牽いて交換の謝礼に行ったことが名前の由来です。朝顔はケンゴシの花ということで、別名牽牛花(ケンギュウカ)とも呼ばれています。これを七夕の牽牛に関連付けて、朝顔まつりは七夕の前後の日程で開催されるようになったといいます。
日本でも奈良時代、平安時代には下剤の効能がある薬用植物として、朝顔は珍重されていました。江戸時代になると、品種改良が盛んに進んで観賞用植物となり、入谷の朝顔まつりの始まりへとつながります。御家人や下級武士が、花粉の交配を調整して様々な変わり咲きの朝顔を内職で栽培していたようです。今でいうガーデニングのブームでしょうか。
大正時代になると、世情を反映して朝顔まつりは入谷から消えてしまいましたが、戦後昭和23年に世の中を明るくしようと朝顔まつりは復活し、江戸情緒豊かな夏の風物詩は今に至っています。
江戸っ子が「恐れ入谷の鬼子母神」とその御利益を洒落た鬼子母神をご参拝しつつ朝顔に涼を求めに、初夏のそぞろ歩きはいかがでしょうか。
冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Marin カテゴリー 季節の行事
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フォト : 入谷朝顔市