式能

…能の世界にいざなわれ「五流宗家 正式五番能」を堪能…
猿楽として発し、六百余年の時空を超えて、現代に生きる能。「式能は、社団法人能楽協会が能界繁栄の先駆のごとく、五流宗家 正式五番能と銘打ち、古式に則し、「神・男・女・狂・鬼の五番立」を標榜し、能楽堂において第1回(昭和36年)を開催したことに始まる。」と理事長(野村萬氏)のご挨拶にある。
かねてから能楽堂に足を運び、その世界に魅せられていることから、第51回式能公演のチケットを昨年求め、この日を待ちわびていた私である。なぜなら、現代社会で受け入れられている種々のパフォーマンス、また、あの歌舞伎の舞台表現とは全く別の世界の、すべてを極限まで削ぎ落とした表現からなる能の舞台は、装束を身につけたシテの踏み出す一歩から引き込まれ、手の所作、面の傾け方にと魅せられるのである。
囃子(笛・小鼓・大鼓・太鼓)と謡から構成され、まさに隠しようのない表現、演出方法は、観客の能に対する理解を一層要求される。だからこそ足を運び、ストーリーだけでなく、消えてしまう舞台を目にしたくなるのであろう。(“非すれば花”とは世阿弥の言葉…)
能楽は、時には消長盛衰の中、時代時代の人々に支持され受け継がれ、世界の人々の観賞に値する努力が、継ぐものの使命と励み、私たちに感動をもたらしている。
当日の開演は10時、休憩をはさみ、第2部の終了は午後7時までである。五流の能と二流の狂言、十の演目からなり、非日常の異空間での9時間あまり、古典芸能に魅せられ、静かにその姿・所作・能装束・シテ方・ワキ方・囃子方・狂言方と演ぜられ、各流儀による芸風・衣装・演出は異なり、脈々と数百年に渡り伝承されている。
この度の翁(観世流、観世清和)は、「能にして能に非ず」といわれる特別な祝典曲。解説を読むことで、舞台への興味は一層募る。静かに消えてゆく姿に、静かに拍手を贈るのである。
入場での紋付姿でのお迎えは、こちらも礼を正して、静かに客として静かに振る舞いたい。この能は、ユネスコ無形文化遺産登録である。
冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Rainbow カテゴリー 文化
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フォト : 第51回式能パンフレットより








