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文化 アーカイブ

2007年11月05日

文化を伝える幸せ♪

先日、近隣小学校でお祭りがありました。PTAの模擬店や先生方の科学実験的な遊び(?)開かれた学校協議会の地域スタッフがボランティアで運営する土曜授業の発表会など盛大に催されました。私は野点で子供たちと参加しました。前日の雨が見事に上がり、秋晴れの日曜日です。
ー学校が土曜日を休みにしたことで始まった土曜授業ー
もう7年になります。この小学校では、太鼓、三味線、琴、日舞、茶道、切り絵、英語の教室があります。私は茶道を担当しています。土曜授業の前からボランティアで茶道はしていましたから、もう9年になります。一番上の子供は19歳です。初めは月二回していましたが、最近は月一回です。回数は少ないので、お点前をいろいろ覚えるよりも、お茶を通して学ぶマナーと、ホスピタリティや思いやり。客ぶり、亭主ぶり、つまりは相手に対する心遣いを学んでくれたら良いと頑張って続けています。そんなわけで、お点前は炉でも、風炉でも【運び点前】のみです。現在25人の生徒がいます。会費は五百円、お茶は柳桜園、お菓子は老舗の高級和菓子です。運営費を賄うのもひと苦労ですが、子供たちだからこそ、本当においしい物や、地方に伝わるお菓子の由来やエピソードなども紹介して、味わってもらいたいと思う一心で選びます。 お稽古は第三か第四の土曜日。朝
9時から。片付けが終わると午後6時。疲れないと言ったら嘘になります。ボランティアは本当に大変です。でも、うれしいことがたくさんあります。
例えば、中学生になると京都に修学旅行にいきますが、それぞれに工夫のお土産を買ってきてくれます。有名なお菓子から、珍しいお菓子。中には老舗のお茶やさんの本店に行ってお茶を買ってきてくれた子もいます(^o^)そんなふうに育ってくれて本当にありがとうと思います。(;_;)嬉しくて涙が出てきます。少ないお小遣いと自由時間の中なのに……。「ありがとう」
そして、今日の野点は全員が着物で致しました。2年ほど前から、私の着物やリサイクルショップで小さめの着物を探して教室で着せてきました。友人も提供して下さり数も増えました。子供たちも着物を着ることに興味を持ってくれて、家でも話題にしたのでしょう、お母さんたちも次第に興味を持って、タンスの奥から出したり、おばあちゃんから頂いたり、買いに行ったり…と。お母さんたちの着付け方もだんだん上手になります。
こんなふうに日本の文化がほそぼそながらも伝わっていくのですね。肩肘張らず、欲張らず、長い道のりでした。
今日の着物姿での野点。それは、秋晴れの空の下、ひとあし早い紅葉のようでした。朝から夕方まで、着物を着ても脱ぎたいと言うどころか、よく動き働いてくれました(^_^;)クラスメートの前で照れてお辞儀もそこそこのこともありますが、それはそれで微笑ましい光景でもありました。
お茶の土曜授業に参加できない(人数に制限があるため)子供たちの為に、平日に釜をかけ、休み時間に学年毎に振る舞っています。朝、廊下で会うと「今日は何年生?」と目を輝かせて聞いてきます。短い休み時間に何十人もの子供たちが茶室にやってきます。その子たちに手早くお菓子を出し、お茶を点ててくれるのは、茶道教室の子供たちです。チャイムがなると走って来てくれて、手際よくお茶を振る舞って、次の授業に遅れないように戻っていきます。
最近はお母さんたちがよく働いて手伝って下さいます。お茶の友人も遠くから手伝いに駆けつけて下さいます。
文化を伝えながら、私はたくさんの幸せを頂いています。


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 usagi カテゴリー 文化

2007年11月08日

大徳川展に行って参りました。

daitokugawa1.jpg

雨あがりの爽やかな秋の上野公園。都会の紅葉は始まったばかりのようでもある
のに、足下にはカサコソと枯れ葉の舞う道を歩きながら平成館へと歩を進めます。
会場は雨あがりとあり、たくさんの人で賑わっていました。
今回はお茶のお仲間とご一緒でしたので、茶器や墨跡などをゆっくり拝見したい
なと思いました。見たかった茶入れと茶杓は、残念ながら展示期間が終了してい
たので見ることが叶いませんてしたが、なんと、三百余点の徳川家の至宝を足の
痛いのも忘れて見て歩きました。気がつくと三時間も過ぎていたのです(いつも
のことですが…)
平成館を後にして、友人たちと楽しいランチのひと時(^o^)
とりとめのない会話に花を咲かせ、また来週〜お稽古場で〜と…お別れ致し
ました。
こんな時間も大切な時間ですね。文化は肩肘張らず、知識を詰め込もうとしな
いで、見る毎に「へぇ〜」「そうなんだ」「これがかの……」なんていいながら
感心したり、感動したりでよいのかもしれませんね。
年々、物の名前も覚えられなくなって悲しいですが、私の感性のビタミン剤に
なっているということは間違いなし!…と致しましょう!?
大徳川展で、とても心に響いた歌ひとつ、みなさまへのおみやげに……

「空蝉の 唐織り衣 なにかせん あやも錦も 君ありてこそ」
これは、皇女和宮が戦いに赴く家茂に、おみやげに西陣織の衣を所望した
ところ、家茂(14代将軍 いえもち)がなくなり、この衣は家茂のかたみの
品となってしまった……。
そんな悲しみの中で詠まれた和宮のうたです。

お互いに別の婚約者がいたにも拘わらず、幕末の危うい体制を、縁組みにて
乗り切ろうとした政略結婚あったが故、互いにより深く寄り添ったお二人だと
いわれています。そんな中、家茂に先立たれた和宮の思いの伝わるうたで
ありますね。

「空蝉の 唐織り衣なにかせん あやも錦も 君ありてこそ」和宮

東京国立博物館(平成館)にて
12月2日まで開催 是非皆様もお出かけ下さい。


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 usagi カテゴリー 文化

2007年11月14日

朝から元気な名古屋カルチャー

実家が名古屋に引っ越してからというもの、名古屋の皆さんのコーヒー好き(それとも喫茶店好き?)なのには感心しています。お元気ですね、名古屋の方は!喫茶店のモーニングタイムは大変な盛況ぶり。たまにはモーニングサービスもよいかなと、週末の朝9時頃ある喫茶店に行ったところ、20台ぐらい(それ以上?)止められるでしょうか、駐車場はすでに満車。仕方なく他の小さな喫茶店に変更したのですが、こちらもぎりぎりセーフで席を確保。注文したモーニングセットは、トーストにゆで卵、ジャムにマーガリン、コーヒー、という一番シンプルなメニューで、お値段なんと350円!!でも、このお値打ち価格、名古屋ではめずらしくはないのです。喫茶店の競争の激しい名古屋ではモーニングセット400円程度は当たり前、おにぎりもうどんバージョンもあるというのですから想像しただけでも楽しくなります(^・^)。これが「ザ・ナゴヤ」なのですね。お得感たっぷりです。名古屋では何かと量がかさばるほうが好まれるというのは以前から感じていましたが、このモーニングサービスは拍手喝采、嬉しさいっぱい、お腹いっぱいです。

いよいよ名古屋を本拠とする喫茶店チェーンが、関東をターゲットに銀座や渋谷にも進出を広げそうだという記事が新聞に出ていました。そうなれば、独創的な名古屋流ティータイムがあちらこちらで楽しめるようになる訳ですね。ホテルのようにおしゃれでゆったりの東京スタイルも素敵、気楽に手頃に楽しむ名古屋流も愉快。お客様に対する理想のおもてなしの追求も所変われば・・で、文化の違いっておもしろいですね。


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Nyan カテゴリー 文化

2007年11月26日

「歴史上の人物と和菓子展」

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贈答シーズンにタイムリーな企画〜「歴史上の人物と和菓子展」〜
日本の名店(8店)が、フランスの三ツ星レストランの称号を与えられたと
のニュースで湧いています。
我国の和・洋の食文化が異文化圏、それも食文化の冴えたるフランスに
認められたのです。
どこにそのポイントがあったのでしょう。・・・!
大変興味津々そのニュースにききいりました。
そのような折に室町時代後期に京都で創業の虎屋(本社は東京の赤坂)
にて「歴史上の人物と和菓子展」の開催を知りました。
ことのほか食文化に関心をもって追求していますことから、この度も興味
深く歴史上の人物がどのような菓子におもいを託し好まれたかと足を運ん
でみました。
六月の嘉祥菓子は以前、このページにて紹介をしておりましたがこの度
は天下人織田信長に宣教師が贈った金平糖、水戸黄門が友人の誕生祝に
注文した福寿饅頭、忠臣蔵の吉良上野介が賞味したカステラ等々、25名
からなる人物と和菓子のエピソードを紹介しています。
鎌倉時代より儀式にまた、喫茶の風習とともに菓子に変化がみられます。
一部を紹介しますと、信長の南蛮物好みは非常に有名であったようで、
競って膨大な南蛮渡来の品々を、京の有力者が信長に贈ったそうです。
Confeitoはポルトガル語で砂糖菓子のことですが、信長が手にしたもの
は現在のようなきれいな角ではなく、でこぼこした素朴なものであった
ようです。
又、幕府の儀式全般に携わる高家の一人である吉良上野介は京都に
上り、伏見宮邦永親王より虎屋の菓子を贈られたそうです。
「かすていら、さたうかや、こほれ梅、けんひ、落雁」で、カステラのほか、
日持ちがするものが多いことがうかがえ、宮家からの心尽くしの菓子を
京で食したのでしょうか?それとも、江戸へ持ち帰ったのでしょ
うか?・・・と想像してみました。
疲れた時には脳に甘いものをと、甘い菓子はおいしく、人をしあわせな
気分にさせてくれます。砂糖の無い時代は、果物や木の実を菓子として
いました。
砂糖は高級な渡来のもの、明治以降やっと菓子につかわれ始めました
が、それもかなり高級品で上流社会のものでした。庶民の口には手が
届かなかったようです。
さて、贈答には老舗(しにせ)の羊羹、最中が好まれます。しにせの
菓子ほど重宝がられます。それもそのはずです。
和菓子にはその菓子の意匠、名前にはすべて意味があり、そこには日本
独特の文化、歴史、伝統が息づいています。
食する時には、古来から大切にしてきた価値観、美意識をかんじながら、
その室礼(しつらい)と作法をさまざまに堪能します。
和菓子は異国の香りも取り込み、日常生活の一部として食後のデザート
や友人への手土産に、また節目の祝いの席にと、伝統的な色と彩りを
織り込み、あらゆる日本文化の粋がひとつの形となって実を結んだものです。
歴史ある和菓子を大切に折にふれ、たのしみたいものです。
(食は三代と申しますから・・・)
※虎屋は、昭和55年(1980年)にパリに店舗を開設し、和菓子を通じた
日本文化の紹介と相互交流を目指しています。
羊羹が大好物、折にふれ口福をかみしめます。


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 いしいようこ カテゴリー 文化

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フォト : 銀座東京羊羹 二百年前の羊羹が描かれた絵暦

2007年12月06日

そば文化を楽しむ

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そば文化を楽しむ  丁亥極月一日(かのといごくづきついたち)
粋にツルツルっと、そばは音を出して食べるのが正しいそばの食べ方です。
そばは日本人のくらしの文化、すする音とともにそばの香りと味がのどを通っていきます。
日本人だからこそ、ツルツルと粋にそばをたぐりたく思いますが、最近の若者はそばをスパゲッティーのように音なしで口の中に運ぶ人が多くなっているそうです。
なんとも淋しい気もしますが・・・
今年度の公開講座の納めはタイムリーなテーマで、そば店にてそば文化を堪能しました。
そばの食べ方には、それぞれにおもいがあり、わさびのおろし方、唐辛子のつかい方、そば湯のたのしみ方と、そばの食べ方もあわせてなかなか深いものがあるものと、この度、初めてとりあげてみました。
俳人の芭蕉が弟子たちと吟行をしたごとく、句をホロ酔い気分でひねってみました。
「新そば」は秋の季語、「そばがき・そば湯」は初冬の季語です。
このコーナーにてご紹介をいたします。ご想像下さいませ。
*新そばをわさびおろしてはなツンと  ♡ 
*そばそばとたしなむ姿わが恩師   エンジェル
*つるりんとそばで呑み込むエトセトラ  Nyan
*新そばの音と香りに舌つづみ  usagi
*新そばや師走にのぞむ準備食  oyasai
*新そばや師弟とすする幸せかな  ブレンド
*新そばの香りと音と皆の笑顔  べにばら
*新そばの香りゆたかに食事会  青梅八重
*ぎんなんのしおあじついておいしかれ  白百合
*年越しのそばにぎんなん色をそえ  ゆず子
*そばすする音もたくみになるマナー  ゆず子
*新そばやあとはそば湯のあたたかさ  Rainbow
*そばそばとやっぱりあなたのソバがいい! Rainbow

落語の時そば、そば清は有名ですが、ことにそば清のそばが裃(かみしも)を着ている噺には、おもしろおかしくそして悲しくもあり、いつも噺家のうまさに感動をしてしまいます。
朝日新聞のアンケートによりますと、
好きなそばの第一位は、信州そば
二位はわんこそば
三位は出雲そばとありました。
にしんそばも、へぎそばも、また茶そばもそれぞれに味わいがあって好きですが、地方の風習の中には今でも儀式のあとにそばで締めをする生活文化が残っています。
今月はどのそばを締めにしようかと楽しみにしています。


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 いしいようこ カテゴリー 文化

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イラスト : そばのイラスト
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2007年12月15日

12月はベートーベン(Beethoven)がズシリと響きます

ベートーベン.gif

 

 

 

 

 

 

 

 

〜12月はベートーベン(Beethoven)がズシリと響きます〜
町並みがなんと美しくイルミネーションで飾りつけられているのでしょう!
目を見張るほどです。
年末にかけて東京もこんなにも季節にあわせて変化してきたのかと、思うことしきりです。
レストランや個人の建物の見事な飾りつけにしばし、忙中閑ありと足を止めてしまいます。
今年も飾りつけをたのしんでもらえるよう、それぞれ余念がないようですが、時の流れにそして世の中の変化に感嘆してしまいます。
私はクリスマスのメロディーを耳に渋谷のコンサート会場に向かいました。
N響の演奏するベートーベンの「英雄」をたのしんだのです。
ベートーベンは、日本で最も人気の高い作曲家の一人としておなじみですが、この英雄の初演は1805年、ウィーン劇場でのこと。
すでに200年も経ているこの貴族的な音楽、ズシリと胸に心に響く音はまさにナポレオン皇帝をほうふつさせます。最楽章のすばらしさは、スタンディングオベーション又、ブラボーと、このsymphonyも第九はもちろんのこと、12月にふさわしいのですね。
ズシリと心に響きました。
指揮者はおなじみのアラン・ギルバート氏です。
N響アワーで楽団員の姿と楽器を時折TVで紹介していますので、まのあたりにて楽しむことはまた、なんとステキなのでしょう!
これこそ忙中閑ありと、聴きほれました。
そして、見覚えの方の姿を舞台上で見つけますと、なんともうれしくなります。
つれの女性と、12月はベートーベンの月に思えてならない等と会話をしながら、会場をあとにしました。
年末にかけて演奏される第九も是非この目でと願いつつ・・・
駅までの道すがら流れる人並の一人として、冬の風をうけながら、心地よい感動で足は軽くはずんでいました。
立ち寄ったレストランでの光景に、ここでも驚いたことがありましたので加えておきます。
29階のレストランで夜空をながめていますと、“ハッピーバースデイ”の歌声が聞こえました。スタッフが集まり、ケーキにロウソクをともし、カメラのシャッターを押しています。
30分あまりの間になんと、カップル、ファミリー(子供ずれ)と4組もあったのです。
スタッフ曰く、12月は、アニバーサリーの方が多いとのこと、次々と催される光景に目を見張り、友人と顔を見合わせました。
日本の文化も変化してきたものですね。
私にも紹介したい想い出があります。18年前の誕生日を偶然にもワシントンで迎えた夜のこと、ホテルのカフェで、友人2人に「おめでとう」と言われていました。
スタッフがそれに気づき、花やケーキをそれぞれ持ち寄り、私達を取り囲みます。
本物のバースデイソングを歌って祝ってくれました。
さすがに人種のルツボの米国、思いがけない出来事に、シーンに、和服の私は感動しました。カルチャーショックを受けたのです。
外人の私を彼女達は友人のように扱ってくれました。


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Rainbow カテゴリー 文化

2008年02月06日

二月二日の如月の講座から

節分の前日、2月2日の講座では、日常生活でいかされているしきたりを取り上げてみました。その一部をご紹介してみます。
私達は毎日、お料理に塩を使っています。塩と水は、体にとって大切な物質ですね。塩は料理以外の使い方もあります。歌舞伎俳優の玉三郎さんは舞台にあがる時、「おかもち」の中の塩をおまじないのように一つまみ口に入れるそうです。塩の力をいただくのですね。古来から風習として、習慣として儀式の中で繰り返し行なわれているしきたりの塩は生命を維持するのに不可欠ですが、「清めの塩」として、相撲や葬儀のあとに使っています。もともと相撲は神に捧げる神事、儀式でしたから、その神聖な取り組みの前に、土俵上の邪気を祓うのが塩をまく目的であったのですね。塩まきのスタイルも力士によって様々。意味を知ると面白くなります。また、通夜、告別式の帰りに塩で身体を浄めますが、これも塩の霊力にすがって、邪気やけがれを除くと信じているからなのですね。嫌なお客の帰ったあとに塩を店先にまくのもこのようなことからきているのでしょう…。神様にお神酒と塩はつきものですが、日本人の固有の信仰心はあらゆるものの中に、万物に見ることが出来ます。店先に置かれたもり塩にはまた別の意味もあるようですが、知れば知るほどいっそう面白くなります。この続きはいづれの時に


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 いしいようこ カテゴリー 文化

2008年04月10日

「天璋院篤姫展」にみる

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NHKプロモーション企画による特別展篤姫
 私は、マナー文化教育協会のご好意で江戸東京博物館での篤姫展とレセプションに立合わさせて頂きました。
 当日は各報道関係者の皆様、また博物館十五周年記念にかかわる大勢の方々と共に徳川家、島津家、近衛家、各お家ご当主様のご来場で開宴、テレビで篤姫役の宮崎あおいさん、幾島役の松坂慶子さんのご挨拶の後、展示会場へと、ご案内を受けました。篤姫は薩摩藩主島津家一門に生を受け、ペリー来航に揺れる幕末の動乱期、21歳で徳川十三代「家定」に嫁がれ、江戸城無血開城に大きな役割を果たされました。展示会場には篤姫様御台所への道のりと、婚礼調度品の数々が現品のままの状態で御座いました。中でも「貝合道具」(かいあわせどうぐ)の見事なこと。ご婚礼の品々の先頭を飾るこの「貝合道具」は蛤の貝殻を対にして多く集めて競う遊びに用いる道具で、二枚貝の蛤は同一貝でなければ身と蓋が合わないことから婦女の貞節の象徴として江戸時代婚礼調度品の中でも重要な意味を持ったそうです。360個の合貝の内側はそれぞれ異なった図柄が描かれています。合貝を納める貝桶も2個一対、八角形で同型の台が付いており、大変素晴しいものでした。ご婚礼行列では家老や重臣が棹に担がれて「御貝桶渡役」を勤めましたことからも、いかに大事なお品であったかがうかがえ、当時は日常の遊びの中で無理なく常識が身につく教育がなされていた事実とともに、日本の文化の貴重な一面に触れさせていただきました。同時に私達の家庭において後生に受け継がれていくであろう現代の生活習慣からその歩みを大切に考えなくてはという思いに身を引き締め、同席の方々とも思いを語りながら、静かに宮廷の雅と幕末のファーストレディに思いを寄せつつ会場から家路についたのです。
 そして何日か過ぎた今、私が日常身近で感じられることと言えば装いは洋服が主流であり、洋楽器の音色に耳を傾け洋食を美味しく食べることに何の抵抗もなくそれが自然であるということ、つまり150年前、本国の存続すら危ぶまれるほどに強大な異国船の姿に驚愕し、そして必死で自国の文化や国民の安全、財産、権利を守ろうと国をあげて立ち向かった様子など全く想像もつかないほどに現在の日本が平和な時代を迎えているという結末のみなのでございました。
 歴史は感情を持ちません。私がこの展示会を通して得た感激は歴史の表現とは全く異なるものではありましょうが、それでも尚、この感覚こそが歴史の存在を確実に感じさせるものである、それほどに粛然(しゅくぜん)たる趣のある品々を拝見させていただいたので御座います。


冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 Angel カテゴリー 文化

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フォト : 天璋院篤姫

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