「成長の祝い」〜出産とお宮参り〜

現代は医療技術の発達から、かつてほどお産は大変ではなくなりましたが、赤ちゃんの無事誕生と健やかな成長を祈る思いは変わりません。そのような思いが懐妊出産のしきたりとして、いまもなお残されています。
身近に、六月出産、七月出産と待ちわびていた二人の女性がそれぞれめでたく女の子と、男の子を無事に出産。母子ともに健康で赤ちゃんはすくすくと成長しています。いっときも赤ちゃんから目を離せませんが、ご家族もそれはそれは大切な神のあづかり子とおもわれるほど、大事にまさに24時間休むことなく愛情をそそいでいます。
私達はのぞまれて、大切に育てられてきたのですね。少しも自分では覚えていませんのに、
こうして身近に赤ちゃんがいますと、よく理解出来ます。
今年は亥年、古来から亥年は、子孫繁栄の佳き年といわれています。そのせいでもないのでしょうが、デパートや電車など公共の場でお腹の大きくなった女性を目にします。すでに「帯祝い」をすませた様子がうかがえ、ほほえましく思いました。
「帯祝い」は、妊娠五ヶ月目に岩田帯と言われる腹帯を巻くお祝いのことですが、この儀式は戌の日を選んで行います。イヌは多産で、お産の軽いことにあやかる、との願いが込められているからですが、東京では「水天宮」に戌の日を選んでお参りするようです。岩田帯は、お腹の胎児を守り、妊婦を腰痛や冷えから防ぐという実際的な役割も果たしました。現代では、病院のナースによって巻かれています。
私は水天宮に参り、それぞれの安産の祈願をし、お守りをいただき身近に置くようにお祝いのしるしにさしあげました。「このお守りで、自信をもって出産にのぞめます」と、この言葉が印象に残っていますが、なんとか少しでも安心してこの大事にのぞんで欲しかったからです。その後、出産の吉報を電話にて聞きました。さっそく、お祝い電報を可愛いディズニーのキャラクターとともに病院に送りました。出産を済ませた母親には、お見舞いの花カゴも届けて・・・
病院には、お身内が伺いますが、特別に親しい間柄なら訪れてもよいと思います。
ただし女性に限ります。
病院を退院する日には、赤ちゃんの「ファーストシューズ」と赤飯をたずさえて訪れました。母親の乳が出ます
ようにと祈る気持ちと、めでたい席には古来から必ず出される「ハレ」の日の食べ物を・・・
この「赤飯」は、出産祝いのお返しとして重箱に赤飯を詰めて配ったり、結婚披露宴の引き出物として折り詰にもしています。
出産から七日目には「お七夜」、この日に赤ちゃんの命名式を行います。夫婦のほかに両家の両親などが集まり内輪で「お七夜」のお祝いをします。
これは江戸時代からお七夜として定着しています。奉書紙に「命名〇〇〇」と、決まった名を書き、左側に誕生年月日を記入し、神棚の下や床の間の柱に貼り下げるのですが、現在の住宅事情ではそれに変わる所に貼ります。
生まれた子を初めて家の外に連れ出し、近くの神社にお参りする儀式を「お宮参り」「初宮参り」といいます。室町時代に、足利義満が生まれたとき幕府の威厳を示すために大掛かりな宮参りが行われたのがきっかけといわれます。男子が生後32日、女子が生後33日に行うことが多く、地域によって違いもあります。
このお宮参りをさかいに「内祝」としてお返しを持参し、赤ちゃんとともにごく親しい方を訪ねることもあり
ます。お宮参りの日は、母子ともに健康で天候にも恵まれることが条件ですが 正装した祖母が赤ちゃんを抱き
祝い着をかけ、若夫婦がそれにつきそいます。神社に玉串料を奉納する習わしです。こうしてさらに、お食い初
め、初誕生祝と成長の祝いはつづきます。
※ 「出産祝い」は、現金が多いようですが、ベビー用品など希望の品をお聞きして持参もしくはお送りします。
内祝いは、赤ちゃんの写真をそえて、メッセージをつけるなど心のこもったお返しをしたいものです。
冠婚葬祭マナーコンシェルジェの日記 作者 いしいようこ カテゴリー 冠
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フォト: あかちゃんのイメージ写真